2017/02/27

PART 7:コンバージョンにおける心理学

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PART 7:コンバージョンにおける心理学

今日も前回に引き続き、コンバージョン獲得のためのデザインの法則について学んでいきます。

訪問者を顧客に変えるには、訪問者の欲望を叶える要素が詰まったページを作成することが大切です。

【本日のコース概要】

前回のコースでは、コンバージョン獲得を目的とするデザインの法則7つのうち4つを学びました。今回は心理学的要素を含む残りの3つの法則をお教えします。

 

デザインの法則その⑤ 「緊急性と希少性を示す」

心理学的な動機付けとなる、緊急性(限られた時間)と希少性(限られた数量)を利用してあなたのランディングページをより効果的なものにすることができます。

緊急性

「今すぐご購入を!」、「この機会をお見逃しなく!」などのフレーズはよく耳にすると思います。こういったフレーズは、見込み客に即座に購入を決断してもらうために使われます。AmazonやTicketmasterも、このテクニックを非常に上手く利用しています。

Amazonの例「○○日までにご注文してください」

Amazonは見込み客の気を引くために「今ご注文いただくと○○日までにお届けできます」などといったフレーズを用いています。

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元々はクリスマスシーズンの配送を保証するために使われていた方法なのですが、今では年間を通してこの方法が使われています。これは誕生日や記念日、その他の特別な日など、決まった日時に配送されることを希望する見込み客にとってはとても有難いサービスです。

Ticketmasterの例「このチケットを購入できる時間はあと4分」

Ticketmasterは見込み客に緊急性を感じさせ、チケットの購入につなげる方法を考えました。見込み客が自分の希望する座席を選択すると、その座席を確保できるチャンスがあと残り数分しかないと伝えられるのです。時間切れになると他の人がその席のチケットを購入できるようになってしまいます。この時間は画面右下に表示されるようになっています。

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希少性

希少性のコンセプトはどのようなものかというと、「数に限りがあるので欲しい方は今すぐに購入する必要がある」と見込み客に伝えてあげるのです。そうすることで、「この機会を逃すわけにはいくまい」というふうに感じさせることができます。

Expediaの例「残り○○席」

フライト予定が近づくにつれ、飛行機の空席数はどんどん減っていきます。そこで「希少性」のコンセプトを上手く利用しているのがExpediaです。残りの座席数が少なくなると、「残りあと○○席です」のように希少性を強調し、見込み客にすぐ座席を予約することを促すのです。

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デザインの法則その⑥ 「まずはお試しください」

スーパーマーケットでブドウが売られているのを見て買おうと思い、でもその前に味見してみたい、ということで1つポイっともぎとって試食したことがある方もいるのではないでしょうか。

この心理をマーケティングにも取り入れることが可能です。見込み客にあなたのオファーの内容を購入又はダウンロードする前に「お試し」ということで確認させてあげるのです。

右の画像を例に挙げますと、試食品としてブドウが食べられるよう、専用の容器に入れてあります。このように、サンプルを提供することで見込み客に「質の高い商品(サービス)を提供している」のだと納得してもらった上で購入を決断してもらうのです。

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【覚えておこう】

まずはあなたの提供する商品やサービスを試してもらいましょう。例えばeブックを提供しているのであれば、Amazonの「なか見!検索」のコンセプトを真似するなどして、最初のチャプターを試し読み出来るようにするとよいでしょう。

デザインの法則その⑦ 「社会的証明」

社会的証明のコンセプトは、周囲のまとまった意見や行動、統計などを利用して「みんながやっているなら私も」という考えを持ってもらうということです。

下記で社会的証明の具体例をご紹介しましょう。

1969年、数人の心理学者によってニューヨークである実験が行われました。

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Rich Pageというサイトで、社会的証明をどのようにランディングページに利用すると良いかという非常に役立つアドバイスをしています。

説得力のある証言を加える

ランディングページに上手く社会的証明を利用する方法は、すでにあなたの商品やサービスを利用している顧客からの説得力ある証言をページ内に載せることです。証言は短く簡潔にまとめ、本物であると信じてもらうためにも、その顧客の写真を使用するとよいでしょう。また、動画による顧客証言は非常に説得力があり、効果的です。

あなたの商品やサービスが、どのように顧客の悩みを解決したのかということを証言してもらうのがベストな方法です。

UserTesting.comというサイトは、高評価のツイートをランディングページ上に表示させ、見込み客の信頼を得ようとしています。その証言をした人物が実在するかはツイートで検索をかければすぐに分かるので信憑性もさらに増します。ですのでツイッターも社会的証明を表す良い方法だと言えるでしょう。

文による証言と動画による証言ではどちらがより効果的か

Unbounceが行ったABテストによると、動画による顧客証言のほうが効果があることが分かりました。動画による証言があったページのほうが、無料トライアルに申し込む人の数が25%多かったそうです。

ページA「文字による顧客証言」

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ページB「動画による顧客証言」

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顧客のロゴを使用する

あなたにはすでに多くの顧客がいるということを証明するために、顧客の企業ロゴをあなたのランディングページに載せるとよいでしょう。特に、その企業が見込み客の尊敬する企業である場合は非常に効果的です。顧客リストに一通り目を通して、その中でも最も有名な企業をいくつか選ぶとよいでしょう。ランディングページにロゴを載せる際には、魅力的なヘッドラインも忘れないようにしてください。

KissMetricsがこの方法を上手く利用しているのでご紹介します。「近代のインターネットの生みの親とも言える数多くの企業にご利用いただいております」という説得力がありかつ魅力的なヘッドラインとともに企業のロゴを載せています。何度も繰り返しになりますが、このヘッドラインに関してもいくつか考えてABテストを繰り返しながら効果的なものを見つけましょう。

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具体的な数字を用いて見込み客の気を引く

数字を用いることも信頼を得るために効果的な方法だと言えるでしょう。マクドナルドのメッセージに「990億人の方にご提供してきました」というのがあります。今までの顧客の数を載せてもよいですし、商品のダウンロード数や何年間ビジネスを続けているのか、なども載せるとさらに効果的です。ここは躊躇わずに、多くの人に愛されている商品(サービス)なのだということを証明しましょう。

99designs.comというサイトがこの方法をランディングページに取り入れています。何人の人がこのサービスを利用したのか、デザイナーは何人いるのか、いくらの賞金が与えられたのかなど、具体的な数字を使って表しています。

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あなたの商品やサービスに関して、メディアで記載されたことがある場合には、そのこともランディングページに載せましょう。こちらもまた先ほどと同様に、魅力的なヘッドラインを付け忘れないでください。

【覚えておこう】

顧客の数、ソーシャルメディアでシェアされた数、ウェビナー参加者の数、eブックがダウンロードされた数などを表示することで、見込み客からの信頼を得ることができ、顧客へとコンバートしてくれる可能性が高まります。表示する数をより正確なものにするために、「2012年8月4日以来」などという言葉を付け加えるのも良いでしょう。

それでは早速、本日学んだ3つの心理学的要素をランディングページに取り入れてみましょう!

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